頭皮に影響は無いの?育毛剤とエタノールの関係性とは 2017.10.30
育毛剤をはじめとするスカルプケア製品にはアルコール成分が配合されています。
製品によって配合されている量は異なりますが、育毛剤であればほぼ全てに配合されていると言っても良いでしょう。
普段何気なく使っている製品の成分表示を見てみれば容易に見つけることができます。
エタノールなどのアルコール類は刺激性が強いなどの理由から、あまり良い印象が無いという人も多いと思いますが、それでも育毛剤とは切っても切れない関係にあると言えます。
今回はなぜ育毛剤にエタノールが配合されているのかその理由と関係性について解説していきたいと思います。
エタノールはアルコールの仲間!なぜ育毛剤に配合しているの?
エタノールはほぼ全ての育毛剤に配合されているアルコールの一種です。
アルコール成分は刺激性が強く配合量が多い製品であるほど、スーっとした使用感があり育毛トニックなどはその傾向が強いと言えます。
しかし刺激が強いため肌が敏感な人や女性などは、肌がヒリヒリするといった副作用が起こる可能性があります。
そのような成分を育毛剤に配合する背景には以下のような理由があります。
殺菌作用により雑菌を防ぎ有効成分を長く保つ働きをする
薄毛を改善するための育毛剤なのになぜエタノールを入れる必要があるのでしょうか。
アルコール類には殺菌作用があり配合することにより育毛剤の劣化を防ぐことができます。
つまり製品の品質をより長く維持するためのものであると言えます。
製品を開封すると空気に触れることで薬品の劣化が始まります。エタノールには殺菌作用があるので雑菌を防ぎ、育毛剤の成分をできるだけ長く保つための防腐剤としての効果が期待できます。
他と混ざりにくい成分を溶かして育毛剤に配合する
さらにエタノールは水にも油にも溶けやすいという性質を持っており、製品に配合する成分同士を溶かして混ぜるという役割も果たします。
育毛剤には発毛効果が期待できる成分のほか、その他成分も合わせて数十種類の成分が配合されています。
中には他の成分と混ざりにくいものも存在します。育毛剤を作る際にはそのような成分を溶かす必要があるのでエタノールを使用します。
育毛剤のエタノールは皮脂を洗浄したり頭皮を消毒する作用を持つ
以上のようにエタノールは育毛剤の成分を保持する、あるいは成分同士を混ぜ合わせるために必要なものであることがわかります。
また上記で述べたように殺菌作用と溶解作用があるので、その性質を利用して頭皮への殺菌消毒を行うことができます。
毛穴に詰まった皮脂を溶かし有効成分の浸透力をアップさせる
アルコール類の成分には他の成分を溶かす作用があるほか、頭皮から分泌される皮脂を溶かすこともできます。
皮脂による汚れが頭皮の毛穴に残っていると、育毛剤の有効成分が毛根まで届きにくくなり浸透力が落ちてしまいます。
エタノールが皮脂を溶かすことにより頭皮の毛穴に詰まった皮脂が洗浄され、結果有効成分が毛根にまで届くようになるとされています。
頭皮のフケ/かゆみなどを起こす原因となる雑菌を消毒するつ
またアルコールが持つ殺菌消毒効果により、雑菌が繁殖してしまった頭皮に使用することで頭皮環境を改善する効果が期待できます。
頭皮には皮脂だけでなくフケ/かゆみ/抜け毛などの、不快な症状の原因となる雑菌が存在します。
育毛剤に含まれているアルコール類で殺菌消毒を行うことにより、悪化した頭皮環境を改善させこれらの症状を予防する効果も期待できます。
育毛剤に配合されているエタノールがもたらすデメリット
エタノールには上記のような殺菌効果や溶解効果によるメリットがある一方で、育毛剤として発毛が期待できる効果は無いと言えます。
また育毛剤として使用する場合は以下のようなデメリットも有しています。
アルコール成分が多量に入った製品は肌が敏感な人にはおすすめできない
エタノールのようなアルコール成分は刺激性があり特に敏感肌を持つ人には、その刺激によって肌がヒリヒリするといった作用が起こる場合もがあります。
また男性に比べて女性の頭皮は敏感でデリケートなので、やはりアルコール成分を多く持つ育毛剤はおすすめできないと言えるでしょう。
アルコールアレルギーを持つ方である場合は頭皮が腫れるあるいは、かぶれるなどのトラブルが発生する可能性があるので注意が必要です。
アルコール成分は水分を奪いやすくかゆみの原因になることも
またアルコール成分は揮発性が非常に高くすぐに蒸発してしまうという特徴も持っています。
よってエタノールの配合量が多い育毛剤は頭皮から水分を奪ってしまいやすく、結果的に頭皮の乾燥を招いてしまいかゆみなどの原因にもなる可能性があります。
乾燥肌の方である場合も相性が悪い可能性がありますので、なるべくアルコール成分の少ない育毛剤を選ぶようにしましょう。
アルコール成分は肌の弱い人と相性が悪いので成分表示で確認しよう
以上のようにアルコール成分であるエタノールは、敏感肌や乾燥肌の方と相性が悪いというデメリットがあります。
肌がデリケートな方又は女性の方が育毛剤を選ぶ際には、アルコール成分の配合量にも気を配るようにしましょう。
成分表示で上に表記されているものほど量が多いので、それを目安にしながら成分の配合量に注意すると良いでしょう。